女性ホルモンの一つ「エストロゲン」は、年齢とともに急激に減少し、相対的に男性ホルモンの影響を受けやすくなります。
女性が男性ホルモンの影響を受けて薄毛になってしまうFAGA。
女性ホルモンは増やすことができないとされていますが、男性ホルモンを抑えることはできるのでしょうか?
今回は女性の男性ホルモンがどのように抜け毛や薄毛などに関係してくるか?について調べてみました。
そもそも女性も、女性ホルモンより男性ホルモンのほうが多い?!
実は私たちの体には、女性ホルモンと男性ホルモンの両方が存在しています。
2種類のホルモンがそれぞれの性に合わせてバランスよく働くことで、女性らしい丸みがある体や、男性らしい太い声や筋肉的な体を作り出します。
男性ホルモン、女性ホルモンそれぞれの働き
どちらの性ホルモンも子孫を残すことが主な働きですが、男性ホルモンは外敵から家族を守る外向的能力、女性ホルモンは子供を育てる、安心できる環境を作る、といった内向的能力に優れています。
男性ホルモン、女性ホルモンそれぞれの分泌量は?
私たちは生まれたときから、男性ホルモンと女性ホルモンが体の中にあります。
子供のころは、どちらのホルモンも同じくらいの量でバランスをとっています。
しかし思春期になると、それぞれの性に合わせたホルモンが多く分泌され、性別による特徴が表れてくるのです。
どちらの性も思春期に急激に多く分泌され、大人になるにつれ、体つきや行動がそれぞれの性に合わせたものになってきます。
女性ホルモンは思春期に入ると分泌が多くなり、その分男性ホルモンの分泌量は減ります。
しかし生理が始まっても副腎や卵巣で男性ホルモンは作られ、血液の中のテストステロン値でどのくらいあるかチェックすることができます。
健康的な成人女性の場合、男性の5-10%の男性ホルモンが分泌されています。
男性が持つ男性ホルモンは、20代をピークに徐々に減っていきますが、女性ホルモンは30代をピークに減り始め、閉経時を境に男性ホルモンが増えていきます。
50代、60代になると、減りつつある男性の男性ホルモンの量を上回ることも出てきます。
男性ホルモンが多い女性の特徴
男性ホルモンは筋力や筋肉、瞬発力やとっさの判断力など身体機能を高める働きがあります。
優れた女性アスリートは、男性ホルモンが高いと言っても良いかもしれませんね。
具体的には以下のような特徴があげられます。
筋肉質、引き締まった体つき
➡基礎代謝を高め、筋肉量が増える
脂性、毛深い場合がある
➡食事の好みもお肉など脂っぽいものが多くなりがち。また体毛が濃くなるのも男性ホルモンの影響
いつまでも若い、老けない
➡引き締まった体を維持する
性欲が高い
➡性的衝動を高める
ストレスに強い
➡ストレスを抑える
負けん気が強い、リーダーになりやすい
➡的確な判断を迅速に行い、競争心、行動活性を高める
社会的な成功率が高い
➡積極性を高める
指の長さで男性ホルモンが多いかわかる?
指の長さを見ると、男性ホルモンが多いかどうかがわかると言います。
指をまっすぐ伸ばしてみて、薬指と人差し指の長さを比べてみます。
薬指のほうが長ければ、男性ホルモンが高いとみなされます。
私たちが一番最初に男性ホルモンであるテストステロンを分泌されるのは、妊娠中の母体の中です。
母親のお腹の中で、まだ男女の性別が決まる前に、分泌された男性ホルモンを胎児がたくさん浴びると左指に表れてくるのです。
男性ホルモンと利き手の関係
私たちが母親のお腹の中にいるときに浴びる男性ホルモンの量が、胎児の性別を作りだします。
男性ホルモンは骨格や筋肉、そして脳の発達に影響します。
右脳の発達は左利きに、左脳の発達は右利きに密接に関わっています。
男性ホルモン多く浴びた胎児は、左脳よりも右脳の発達が著しく、左利きになる率が高いという報告が出ています。
これは右脳のほうが男性ホルモンへの感受性が高いことから起きています。
右脳は直観、クリエイティビティ、色、イメージ、好奇心と関係があり、
左脳は言語、合理性、規則化、戦略と関係があります。
ちなみに私は子供の頃から色に興味があり、これまでの趣味は、イラスト、演劇、音楽と明らかに右脳タイプです。
男性ホルモンが増える原因は?
健康な成人女性は、男性に比べるとわずか5-10%の男性ホルモン量を体内に持っています。
女性ホルモンは30代をピークに徐々に減り始め、閉経すると必要がなくなり急激に減りますが、この時女性ホルモンの代わりに、男性ホルモンの分泌量が増えてくるのです。
運動、筋トレで男性ホルモンが増える?
筋力や筋肉をつける、筋トレ、運動能力を高めるためには男性ホルモンが必要です。
男性ホルモンは筋肉や骨格など体のつくりを強化する働きがあります。
男性ホルモンと筋肉は密接な関係があり、十分な睡眠と適度な運動、筋トレなどを定期的に継続することで、男性ホルモンが増えるという報告がされています。
これは筋トレや運動で筋肉が刺激をうけ、それが血液の中の男性ホルモン値を上げていくからです。
ハードな筋トレを短いインターバルで行うと、男性ホルモンの数値が上がります。
しかし筋肉をつかうことで、男性ホルモンは消費されていきます。
つまりマラソンのような長時間に渡る運動だと、男性ホルモン値は下がるわけですね。
プロテインで男性ホルモンが増える?
プロテインは男性ホルモンを作る栄養素、タンパク質を効果的に取れるようにしたものです。
激しい筋トレは多くのエネルギーを使います。
筋肉は筋トレなどでエネルギーを消費し、筋肉が疲れた状態から回復する際に、更なる筋肉が付きます。
男性ホルモンはこの疲れた筋肉を回復させるために分泌されます。
プロテインはこの筋トレを行った後に、飲むのが最も効果的だと言われています。
自慰行為で男性ホルモンが増える?
男性ホルモンは別名性欲ホルモンとも呼ばれ、性的衝動を高める働きがあります。
男性、女性ホルモンの分泌量は脳からの命令で増えたり、減ったりします。
男性ホルモンの分泌量は射精に至るまでの間に増えていきますが、射精とともに減少します。
しかし減少しても自慰行為を始めるときよりも高い値を示しています。
女性の場合も同じです。
生理前に自慰行為をしたくなる女性が多いという報告があります。
これは生理前に女性ホルモンが減少し、男性ホルモンが増えるからです。
また生理前でなくても、自慰行為を行うことで、性的満足を得たいという気持ちが男性ホルモンを増加させるのです。
ノコギリヤシの服用で男性ホルモンが増える?
ノコギリヤシは、北アメリカ海岸地帯で採れるヤシ科の植物です。
前立腺肥大、排尿障害の改善などに使われ、抜け毛や薄毛の原因となる男性ホルモンが、ヒジドロテストテロンに変化するのを抑える働きをします。
逆に男性ホルモンが減少して起こるEDや、男性更年期障害も、ノコギリヤシを取ることで改善されます。
男性ホルモンの過剰分泌を抑える、また逆に減少し性欲の減退などの場合は増やすとバランスをとる働きがあるのです。
男性ホルモンを抑える、減らすにはどうしたらいい?
女性にとって男性ホルモンは、代謝機能を活性化させたり、気力を維持するなど必要なものです。
しかし男性ホルモンがジヒドロテストステロンに代わってしまうと、抜け毛や薄毛、脱毛を引き起こします。
男性ホルモンを減らす、抑えるにはどうしたらいいでしょうか。
食事で男性ホルモンを減らす
脂っぽく高カロリーの食事を避け、女性ホルモンのエストロゲンに似た働きをする大豆イソフラボンを取るようにします。
大豆から作られる豆乳や豆腐、納豆などいろいろな形で取ることができます。
最近はこのイソフラボンのサプリメントも多く販売されています。
喫煙やお酒を控えて男性ホルモンを減らす
喫煙とアルコールをたくさん撮ることは、男性ホルモンの育成を助けることがあります。
喫煙はすっぱりやめ、アルコールは適度に飲みすぎないようにすることですね。
ストレスを減らして男性ホルモンを減らす
ストレスを受けると抗ストレスホルモン、コルチゾールが分泌されます。
このコルチゾールが分泌されるときに、男性ホルモンの分泌も活性化してしまうのです。
まとめ
女性も年齢とともに女性ホルモンが減少すると、代わりに男性ホルモンが増えてきます。
男性ホルモンというと、攻撃的、性的衝動が強いなどマイナス面をイメージしがちですが、上手にバランスをとることで私たちにとって有益なものです。
体の中で女性ホルモンと、男性ホルモンのバランスを上手に取ることが大切ですね。